こんにちは、スーさんです。

元中学校教師(4年間)から人材系ベンチャーに転職して、気づけば3年以上が経ちました。現在はマーケティング責任者・新規事業責任者として働きながら、採用担当者として500名以上の候補者と面接してきました。

この記事では「なぜ私の転職は失敗しなかったのか」を、採用担当者になった今の視点から改めて振り返ります。

正直に言うと、転職活動中の私は「うまくいっている理由」をよく理解していませんでした。採用担当者として多くの転職希望者と向き合うようになって初めて、「ああ、あのときこれが良かったんだ」と気づいたことがたくさんあります。その気づきをすべてお伝えします。

「失敗しなかった」と言える根拠

まず「失敗しなかった」というのが何を指すか明確にしておきます。

  • 希望していた業界・職種に転職できた
  • 転職後も自分のペースで成長できた
  • 入社前に聞いていた話と入社後の現実のギャップが小さかった
  • 「やっぱり教師に戻ればよかった」と思ったことがない
  • 転職から3年後、責任あるポジションを任されている

この5点を「失敗しなかった」の定義とします。完璧ではありませんでしたし、しんどいこともたくさんありました。でも「この転職は失敗だった」とは一度も思っていません。

失敗しなかった理由①:「なぜ転職するか」より「何を実現するか」を先に決めた

多くの転職希望者は「今の職場が嫌だから転職する」というスタートを切ります。私も最初はそうでした。「教師の仕事が自分には合わない」「もっとビジネスの現場で働きたい」という気持ちが最初にありました。

でも転職活動を始める前に、一度立ち止まって考えました。「転職後、自分はどんな状態でありたいか」を。

私が出した答えは:

  • 3年後に「マーケティング」を専門スキルとして名乗れるようになっている
  • 自分のアイデアで事業・サービスを作った経験を持っている
  • ビジネスの数字感覚を身につけている

この「ゴール設定」が先にあったおかげで、企業選びの軸がブレませんでした。

採用担当者スーさんのコメント

採用担当者として面接していると、「なぜ転職するか」は明確でも「何を実現するか」が曖昧な候補者がとても多い。この差が、入社後に「こんなはずじゃなかった」と感じる最大の原因です。転職は「逃げる」ためにするより「目的地に向かう」ためにする方が確実に成功します。

失敗しなかった理由②:転職エージェントを使ったが、エージェントに依存しなかった

転職活動中、私は2社の転職エージェントを使いました。でも「エージェントに任せた」という感覚はありませんでした。あくまで「エージェントを情報収集のツールとして使った」という意識でした。

具体的には:

  • エージェントが勧める企業だけでなく、自分でも求人検索して候補を出した
  • エージェントが「難しい」と言った企業にも自分で直接応募した
  • エージェントの意見は参考にするが、最終判断は自分でした

採用担当者になって気づいたことがあります。エージェントは「転職を成功させる」のが仕事ですが、「あなたに最適な転職をさせる」のが仕事ではありません。エージェントにとっての「成功」は成約です。あなたにとっての「成功」と必ずしも一致しません。

ポイント

転職エージェントは非常に有益なツールです。でも「エージェントが言うから」という理由だけで判断してはいけません。自分のゴールに合っているか、自分の目で確認する習慣を持ちましょう。

失敗しなかった理由③:入社前に「イヤなこと」をすべて確認した

転職活動中の面接では、多くの候補者が「良い印象を与えようとすること」に集中します。でも私は「自分が絶対に受け入れられないこと」を確認することも同じくらい重視しました。

私が確認した「イヤなことリスト」:

  • 意見が通らないトップダウンの文化ではないか
  • 転職して1年以内にマーケティングの裁量を持てそうか
  • 自分の業務を数字で評価してもらえる環境か
  • 上司はどんな人で、どんな考え方を持っているか

面接で「逆質問」の時間が来るたびに、私はこのリストから質問を投げかけました。そして、答えが自分の期待と違う会社は、たとえ条件が良くても辞退しました。

採用担当者になって気づいたのは、入社後に「こんなはずじゃなかった」と感じる人の多くが、面接でこの確認をしていないということです。

失敗しなかった理由④:「教師経験」を引け目にしなかった

転職活動中、エージェントから「教師から民間転職は難しい」と言われました。確かに、書類選考の通過率は低かったです。でも私は「教師経験が弱点」とは思いませんでした。

私が持っていた確信:「30名の生徒を動かした経験、保護者という難しいステークホルダーと向き合った経験、毎年違う生徒に最適化した教育を考えた経験——これは民間でも絶対に使える」というものでした。

面接でもこれを堂々とアピールしました。「教師経験しかありません」ではなく、「教師経験から培った〇〇というスキルを、御社の△△に活かせると考えています」という形で。

採用担当者の立場から言うと、自分の経験を自信を持って語れる候補者は、スキルセットが100%マッチしていなくても「採りたい」と思います。

採用担当者スーさんのコメント

採用担当者として面接した候補者の中で、「過去の経験を引け目に感じながら話す人」と「過去の経験を誇りに思って話す人」では、後者の方が圧倒的に採用率が高い。同じ経験でも「姿勢」が選考結果を変えます。

失敗しなかった理由⑤:「この会社で絶対に活躍する」と決意してから入社した

内定をもらったとき、私は迷いがありました。「本当にここで良いのか」「もっと大きい会社に入れるんじゃないか」という気持ちがありました。

でも最終的に入社を決めた瞬間、私は「この会社を選んだのは自分だ。だから絶対に成功させる」と決意しました。これが意外に重要だったと思っています。

「この会社が正解かどうか」を考えながら入社するのと、「この会社を正解にする」と決意して入社するのでは、入社後の行動が全く変わります。

採用担当者として見ていると、早期離職する人の多くは「やっぱり違う会社の方が良かったかも」という迷いを持ちながら入社しています。

失敗しなかった理由⑥:転職後も「学び続けた」

転職して「一安心」という感覚は最初の1週間だけでした。マーケティングを専門にしたくて入社したのに、最初は何も分からない。ツールの使い方、業界の慣習、ビジネスの数字感覚——全部ゼロからのスタートでした。

でも私は最初から「3年間は投資期間」と決めていました。毎月本を10冊読む、業界のセミナーに参加する、社内の詳しい人に積極的に教わる——この行動を愚直に続けました。

入社から1年後、私が担当した施策が初めて大きな成果を出しました。その成果が評価され、2年目にマーケティング担当として正式に予算を持つようになりました。

ポイント

転職成功の本当の評価は「入社できたかどうか」ではなく「入社後に活躍できたかどうか」です。入社がゴールではなくスタートです。入社後も学び続ける覚悟を持ちましょう。

採用担当者になって気づいた「転職成功者の共通点」

500人以上の候補者を見てきて、そして採用後の活躍を追いかけてきて、転職成功者に共通するパターンが見えてきました。

共通点① 自分のことをよく分かっている

「自分の強みは何か」「何が好きで何が嫌いか」「どんな環境で最大限のパフォーマンスが出せるか」——これを言語化できている人は、企業選びの精度が高く、入社後の満足度も高い傾向があります。

共通点② 転職理由がポジティブ(ネガティブではない)

「前の職場が嫌だった」よりも「次の職場でこれを実現したい」という動機の人は、入社後も前向きに取り組みます。採用担当者から見ると、ポジティブな動機の人は「長く活躍してくれる人」に見えます。

共通点③ 面接準備を丁寧にしている

準備の差は面接の最初の5分で分かります。企業研究、業界研究、自己分析——これをしっかりやっている人は、話の密度が全然違います。

共通点④ 入社後のイメージが具体的

「入社したら最初の3ヶ月はまずこれをやりたい、1年後にはここまで成長したい」という具体的なビジョンを持っている人は、実際に入社後もそのイメージ通りに動こうとします。

転職活動を始める前に自分に問いかけてほしい3つの質問

  1. 「転職先でどんな状態になっていたいか」を3年後のイメージで答えられますか?
  2. 「絶対に譲れない条件」と「妥協できる条件」を分けて考えられていますか?
  3. 「なぜ今の会社を辞めたいのか」をポジティブな言葉に変換できていますか?

この3つに答えられない状態で転職活動を始めると、軸がブレてとにかく内定をもらいたいという焦りに流されます。結果として「なんとなく選んだ会社」に入ってしまい、また転職——というサイクルに陥ります。

最後に:転職は「自分の人生の設計」

採用担当者として多くの転職希望者と会ってきて、強く感じることがあります。転職は「仕事を変えること」ではなく「自分の人生をどう設計するかの選択」です。

私が教師から転職したのは「教師が嫌だったから」ではなく「自分の人生に別のストーリーを足したかったから」でした。この動機の明確さが、転職後も後悔しない理由になっていると思います。

採用担当者スーさんのコメント

転職を考えているあなたへ。「失敗しない転職」の秘訣は、実はシンプルです。「自分が何者になりたいかを決める」こと、そして「その決意を持って転職先を選ぶ」こと。採用担当者として見てきた転職成功者は、みんなこれができている人でした。この記事が、あなたの転職の道標になることを願っています。

転職は怖いです。でも、準備と覚悟があれば失敗しません。一緒に頑張りましょう。