転職相談の中で「失業給付のことがよくわからない」という声は非常に多いです。「もらえるのか」「いくらもらえるのか」「いつまでもらえるのか」——この3つを理解しておくだけで、退職後の転職活動の計画が立てやすくなります。

失業給付(基本手当)とは

失業給付とは、雇用保険に加入していた人が離職し、次の就職先を探している期間に支給されるお金です。正式には「雇用保険の基本手当」と言います。ハローワークで手続きをすると受け取れます。

もらえる条件

  • 雇用保険に加入していた(1週間の労働時間が20時間以上の仕事)
  • 離職前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あること(会社都合の場合は離職前1年間に6ヶ月以上)
  • 積極的に求職活動をしていること
  • すぐに働ける状態であること(病気・育児中などは対象外になる場合あり)

自己都合と会社都合の違い

区分待機期間給付制限受給できるまでの期間
自己都合退職7日間2ヶ月(3回目以降は3ヶ月)約2〜3ヶ月後
会社都合退職(解雇・倒産など)7日間なし約10日〜2週間後

自己都合退職の場合、2ヶ月の給付制限があります。これは「在職中に転職活動を進める」理由のひとつでもあります。私が担当してきた相談者の中でも、給付制限期間を知らずに退職して生活費が苦しくなったケースがありました。

受給日数

受給できる日数は、年齢・雇用保険の加入期間・離職理由によって変わります。

年齢加入期間1年未満1〜5年5〜10年10〜20年20年以上
全年齢(自己都合)90日90日120日150日150日
45〜60歳未満(会社都合)180日240日270日270日330日

1日あたりの受給額

基本手当の日額は賃金日額の50〜80%が目安です(収入が低いほど率が高くなる仕組み)。年齢によって上限額が設けられており、60〜65歳未満の場合、1日あたりの上限は7,000〜7,300円程度です。

おおよその計算式:直近6ヶ月の給与合計 ÷ 180 × 50〜80%

受給中の注意点

受給期間は「離職日の翌日から1年間」

残日数があっても、離職日の翌日から1年を超えると給付を受け取れなくなります。転職活動が長引く場合は計画的に行動する必要があります。

就職が決まると支給が止まる

再就職が決まった時点で基本手当は打ち切られます。ただし、残日数が一定以上あれば「再就職手当」として受け取れる場合があります(詳細は再就職手当の記事をご覧ください)。

アルバイトをすると調整される

受給中にアルバイトをした場合、収入に応じて基本手当が減額または不支給になる日が発生します。認定日ごとにハローワークへ正直に申告する必要があります。虚偽申告は不正受給となり、返還+ペナルティが課せられます。

手続きの流れ

  • 離職票を受け取る(退職後10日〜2週間で会社から届く)
  • ハローワークで求職登録と受給資格の確認
  • 7日間の待機期間(自己都合は+2ヶ月の給付制限)
  • 4週間ごとの「認定日」に求職活動の報告
  • 認定後、指定口座に振り込まれる

まとめ

失業給付は転職活動を支える重要な制度です。自己都合か会社都合か、加入期間はどのくらいかによって受給日数・金額が大きく変わります。退職前にシミュレーションしておき、生活費の計画を立てた上で転職活動に臨むことをおすすめします。